集団で意思決定する際によく用いられる多数決には、少数派の価値観を無視するという問題がある。また、私たちが他人を評価する際に、特定の属性の人々に対して不公平な意思決定をすることがある。本講演では、人間の意思決定が抱えるこれらの問題に対処し、人々の多様性に配慮した意思決定を支援するための機械学習技術を紹介する。特に、価値観の多様性に配慮して投票集約を行う技術や、公平性配慮型機械学習を用いて、公平な評価ができるように人間を訓練する技術について紹介する。