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学生による学科紹介

実際の授業をいくつか文書におこしてみました。先生方の仮想講義を体験してみてください。情報科学科の講義は90分授業です。午前中の講義は10時15分から、午後の講義は13時から始まります。14時45分からの講義がある曜日もあります。

コンピュータネットワーク | 加藤 朗(かとう あきら) 東京大学情報基盤センター准教授
開講時間:水曜2限 | 1
シラバス
コンピュータネットワークの基礎について、特に現在のインターネット環境で良く使われているネットワーク技術を中心に紹介する。 Layer-2 に関しては、 Ethernet や Bridge、Spanning Tree について述べ、Layer-3/-4 に関して TCP/IP を中心に経路制御や IPV6、TCP のアルゴリズムを紹介する。なお、可能であればネットワークプログラミングについてもそのさわりを紹介し、多少のプログラム作成を課す予定である。
要約
現在のワールドワイドウェブの根幹を成しているコンピュータネットワークの講義です。コンピュータ間の通信に使われるケーブルや規格、ネットワークで用いられるアルゴリズムなどを含め、過去のものから現在運用されているものまでネットワークのあらゆる技術を学習します。
学習すること
講義では、OSI参照モデル(図)の最低層である物理層からトランスポート層までを順に具体的に見ていきます。

物理層では、先生が教室にイーサネット(データリンク層の1つで、皆さんのコンピュータもイーサネットを使っていると思います)で使用する光ファイバーケーブルや、今では日常生活で余り目にすることの無い同軸ケーブルの実物を持ってきてくださり、それを手にとって見ることができます。

データリンク層では、スイッチの機能であるスパニングツリー(スイッチを環構造に繋いだときにループしないようにうまく制御する)や仮想LAN(複数のLANを仮想的に実現する)の詳細を学習しながらイーサネットの基本的な知識を得ます。

ネットワーク層では、今日おもに使われているIPというプロトコルについて、IPv4とIPv6を比較することによって基本を抑えながら、RIPや OSPFなどの経路制御プロトコルについて学習します。経路制御というのは、例えば皆さんが家から学校のサーバにアクセスしたいときに、途中でどういう道順で通信しようかな、というのを決めることです。また、皆さんはpingというコマンドを打ったことがあるかもしれませんが、それに使われているICMPというプロトコルについても軽く触れます。

最後にトランスポート層では、皆さんがWebサイトを見たりメールを送受信したりするのに使用しているTCPプロトコルと、ストリーミング配信を受信したりIP電話をするのに使用しているUDPプロトコルについて学びます。途中で通信内容が抜け落ちてしまった時などにどのように対処されているのか、というのを学ぶのがこの項目です。

このように本講義では、普段何気なく使っているインターネットにおいて普段見えている層(アプリケーション層)の下ではどのようなことが行われていて、どういう技術が使われているのか、エラーが起きるとどういうことが起きて、どのように対処しているのか、を学びます。

講義の流れ
講義はスライドを説明する形で進められます。スライドは公開されていないので、自分でメモを取ったりします。(ただしスライドで使用している図・グラフなどはプリントとして配布されます) この講義の一番面白いところは先生の小話でした。WIDEプロジェクトに所属していらっしゃる加藤先生は、当学科の平木教授らとともに10ギガビットネットワークを利用したインターネット速度記録で新記録を達成されました。情報基盤センターでネットワークの管理を担当なさっていたり、以前プロトコルの策定に携わっていたりするので、そこでの小話を講義中に聞くことができます。
評価方法
出席状況と試験で成績が決まります。筆者が受講した2007年冬学期には小レポートが課せられるかも、と初回の講義の際におっしゃられましたが、結局レポートは課せられませんでした。試験後の加藤先生によるレビューメールによると、出席:試験が1:3の割合でした。出席点は上の計算では少なめですが、試験の成績が良くなかった場合の助け舟になります。本番に弱い人はが講義をサボってしまうと大変なことになりますので注意しましょう。遅刻した場合もしっかり遅刻とカウントされてしまうので、午前中ですが開始時刻に遅れないように講義に出席しましょう。
試験の傾向
講義で勉強したネットワークの知識を使って実際のネットワークの経路の決定や、与えられた数値から通信速度の理論値を計算する問題が出題されるようです。光ファイバーケーブルの種類などの細かい話も講義で紹介されますが、そういった細かい知識よりも考案されたアルゴリズムなど、実際にコンピュータやルータの中でどのような計算がされているのかを重点的に復習しておくのが良いと思われます。筆者が受講した時は「持ち込み可で難しい試験」と「持ち込み無しで比較的易しい試験」のどちらがいいかを講義中に先生が受講者にアンケートをとって、多数決の結果後者になりました。
まとめ
本講義ではコンピュータネットワークにおける基礎知識や、現在の技術がどのような経緯で誕生したのかを学習します。講義中には、いざネットワークでトラブルが起こったときにどこに着目すれば問題点が見つけ出せるのかも少しお話してくださいますし、試験でそういう実践的な内容が出題されたりもしますが、自分で手を動かして経験することが何よりも重要です。このコンピュータネットワークはそういった分野に入っていくための入門的な講義です。