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学生による学科紹介

情報科学科生は自分たちのことを「Iser」と呼びます。
Iser はどんな日常を送っているのでしょうか? 授業は? 演習、実験は? 食生活は? アルバイトは?起床就寝時間は? 色々な人に色々な生活を語ってもらいました。

座談会(修士1年5月) 〜研究をはじめて〜  | 参加者:新井(M1, 30期)、澤崎(M1, 30期)、平井(M1,30期)、入江(助教)、 司会:谷田(M1, 30期)
2008年05月05日
はじめに
研究室に配属されてほぼ2ヶ月、5月のある日、修士1年の学生4人で集まって、日頃どのようなことをしているのか研究の話を中心に情報交換しました。ちょうど居合わせた助教の入江さんの話も伺うことができました。
論文・論文!・・・・読んで、書いて

谷田: 最近はどんなことやってるの?

平井: 今は論文書きかけてるんだけど、それまでやってたのは論文を読んで、それで何をやりたいのかまず決めて、それでやりたいことに共感できなかったらやめて、やりたいことはわかるな、とおもったらもうちょっと読んで、それで気に入らないところがあったら直してみて、ってこと。

谷田: ふーん。で、今はどういうことをやりたいの?

平井: 今はロジック(論理学)やってるんだけど、それはあちこちに首を突っ込みたいから。例えば非同期回路の設計について眺めたりしている。

谷田: ロジックと非同期回路の設計と、何の関係があるの?

平井: ええと、ロジックやってて新しいプログラミング言語が作れそうだな、と思ってちょっと書いてみた。で、書いてみたその構文と使われた実績のある非同期回路の設計用の言語の構文を比べてみると、ロジックを使って作ってるから型があって、型がつくとデッドロックしなくって。それでなんかできるかな、と。

谷田: なるほど。いろいろ首を突っ込みたいっていうけど、非同期回路以外はどんなものに首を突っ込んだ?

平井: 普通にソフトウェアを書くのとか。

谷田: どんなの?

平井: なんかGUIっぽい。つまり、同時にあちこちから入力があってあちこちに出力を出す、っていうのを。

谷田: 具体的にどんな感じ?

平井: やっぱり型がつくとデッドロックしない。

谷田: うーん、型がついてデッドロックしない、ってのが好き?

平井: 好きなのは線形論理っていうロジック。これが何に使えるかな?という感じ。

谷田: そうしたら型がつくとデッドロックしない、という方向になっている?

平井: そう、そういう感じ。

谷田: へぇー。ところで、今は論文を書きかけているって話だけど、1日何時間くらい書いてるの?

平井: 今はまだ2,3時間くらい。

谷田: どこで書いてるの?

平井: あー、研究室だな。

谷田: 研究室にはいつも来る?

平井: 来ない時もある。よっぽどめんどくさかったらこない。でもやっぱり論文がねー。他の人の論文見たい時に研究室のほうが便利。いや、家からでもちょっと頑張れば見えるんだけど。

谷田: やっぱり研究室のほうが読みやすいか。

平井: うん、読みやすい。

谷田: 研究室にいる時って論文の読み書き以外に何かやってる?

平井: たまに東工大の人たちと一緒にゼミやってる。あとは、留学生に囲碁教えてる。先生としゃべったりもするな。最近は論理学演習のTAやってるから、それの話とか。先生はなんか忙しそうだなー、と思うね。でも忙しそうなのにちゃんと自分の時間をとって時々マンガを読んでるのが偉いと思う。笑



いきなり世界が身近になった 〜プラハ出張、英語でセミナー〜

谷田: 新井君も平井君と同じ研究室だけど、どういう時に研究室にいる?同じような感じ?

新井: 僕も論文読みたくなった時とか、個人的に助教さんと話したいときとかかな。

谷田: そういえば新井君は明後日からプラハって言ってたよね?

新井: うん、ただで。(笑)えーっと、DNA 14っていうDNAを使って計算するっていう分子計算の学会があってそれでポスターセッションやる。

谷田: 卒論の時にやってた内容?

新井: あれをもうちょっと頑張って3月位に出した論文があって、それが通ったから、まぁ、発表する。

谷田: 卒論をやってみた感想は?研究ってどう?

新井: いやー、全然、まだ。あんまり卒論に時間をかけられなかったじゃない?だから、もうちょっと力いれてやりたかったんだけど。消化不良の感はある。

谷田: やったこと自体は面白かった?

新井: 卒論を書いたっていうのは。英語でああいうものを書いたっていうのは良い経験になった。

谷田: 学部の授業や演習と研究って違うと思った?

新井: 自分でやっぱり考えてプログラムとか作ったりっていうのは授業とは全然違う。自分のやってることについてみんなで議論しながら進められるっていうのはすごく良い。

平井: 萩谷研、ロジックのほうのゼミは英語になってしまった。

一同: おお。

平井: フランス、スイス、タイ、ベトナムの人がいるので。

谷田: そういえば、情報科学科でDNAをやろうとするのってハッキリ言って異端だと思うんだけど、最初っからそのつもりできたの?

新井: もともと生物系で。なぜ情報科学科にきたかというとそれは難しいんだけど。今までやったことない分野に首を突っ込んでみようと思って。ゼロから情報科学を勉強しようと思って入って。でもたまたまDNAをやってるってのがあって、両方できるってのがあって。

研究生活

谷田: なるほど〜。澤崎君は何してる?

澤崎: 卒論の話で仮想化でOSをサポートするようなものを考えたいなと思っていて、卒論の時は介入するようなものをやった感じで終わっちゃったんだけど。まぁ、それを対外発表とかにようなレベルじゃなかったので、院にはいってからは過去の研究を論文を読みあさったりしてる。結構数は読んだとおもうんだけど。それなりに論文を読んで、なんか自分でも手を出せることがないかな、とあさっている最中。新井君や平井君みたいに対外発表したり論文書いたりってことはなくて。

谷田: 論文を読みあさるのは楽しい?

澤崎: やっぱり新しい知見を知れるというのは楽しいと思う。 なんていうか読んでいる論文が仮想化系の有名どころのカンファレンスの論文で、そういうの通っているような論文なので。うまいことやってるな、と思うのもあればあれ?っていうのもあるな、っていうのは最近わかるようになってきたな。教科書読むのとは違って本当にここ数年の論文を読んでいるので。教科書だと5年前だったり10年前だったり、っていうのが、2年前とか1年前とか、の生の話なので。移り変わりの激しい分野だから最近のものを読まないといけないっていうのではだいぶ違う。

平井: まぁ、でも論文だけみてなにやりたいかわかんないときに、ちょっと古い本をみると何やりたいかわかったりはする。

谷田: そういう意味では今でも教科書を読む?

平井: なんか全然知らない話のときは眺める。眺めるだけで真剣には読まない。

入江: 新しい分野のことをやる時はまず参考書どさっと手に入れたりする?

平井: いや、よく知ってる人の所に行く。カテゴリ・セオリーを持っていて、カテゴリストのところにいって、カテゴリのことはカテゴリの定義しかしりません、といって、飲み会でわいわいやったりしてると、こういう人たちがこういうことやってるのか、っていうのがなんとなくわかる。飲み会重要だね。

谷田: 飲み会が重要かあ。カテゴリストって見つけやすい?

平井: 東大はみつけやすいよ、そりゃ。東大にいるメリットを感じる。なんかしらについて詳しい人たちが近くにいる。

新井: 凄い人たちがいっぱいいるのはいいね。もともとプログラミングできないで入ってきて。周りがみんなよくできる人たちだったから。なんか、やっぱ勉強やんないとな、っていう。

谷田: プログラムをほとんど書いたことなかった?

新井: ほとんどというかゼロ。

谷田: でも今は普通に書けるじゃん?それは何が良かった?

新井: やっぱりカリキュラムが。非常に「充実」(笑)してるから・・・

谷田: カリキュラムきついよね(笑)

新井: この学科、プログラム書けない人でもそれなりに書けるようになるね。っていうかならざるを得ない。じゃないと生きていけない。

一同: 笑

谷田: 生き延びれたコツはなんだった?

新井: 大学に来てたからだと思う。来なくなっちゃうとアウトだね。みんな友達が泊まっていたんで。なんか来ていっしょに話しながら課題やったりしてるとうまくいく。朝になって、そのまま授業にでたり。笑

谷田: 澤崎君も研究室によくいるよね?

澤崎: 家にいても進まないし。

谷田: 研究室にいるとはかどる?家のほうがはかどる、って人もいるけど。

澤崎: そりゃはかどるよ。あとはいろいろ人に会うし。隣の研究室の友達に捕まったりもする。笑

谷田: 隣の研究室って入りやすい?

澤崎: 入りやすい。笑

新井: 今日は家のインターネットが切られたから朝から学校に来た。料金払うの忘れてたら止められちゃって、メール読めなくなってそういうときにもこの学科は便利。笑

谷田: 不安にならなかった?

新井: 不安だった。何もすることないじゃん。笑

谷田: ネットワークがつながってない生活って不安だよね。

新井: 辛うじて携帯電話で。「料金がー」、と思いながら。笑

澤崎: この前学科の無線LANが泊まった時もみんな廊下にでてきた。ネットワークつながらなくなるとみんな雑談始める

谷田: ほんとみんながぞろぞろぞろー、っと出てきたよね

谷田: 他の研究室と比べてどう?うらやましいとことか優越感感じるところとか。笑

平井: 部屋が狭くて落ち着く。人も少ないし。

新井: でも、広いほうが寝やすそう。うちベッド1個しかないし。広いとソファとかでも寝れそう。

谷田: それが不満なんだ。笑

新井: いざとなったら浅野キャンパスのラボにも簡易ベッドがあるけど。(笑)DNAの実験用のラボがあるんだ。

入江: へぇー、そんなのがあるんだ。

新井: ピペット使って電気泳動やって、みたいなことをやるラボ。この学科でこんなことできるのうちくらい。


好きな事を楽しく!

平井: 谷田君の話も聞かせてよ。研究室のいいと思うことは?

谷田: うるさいこと言われないとこかなぁ。

平井: それ人によるよね。かまってもらったほうがいい、って人もいる気がする。今何やってるの?

谷田: 卒論の続きをやりつつ、全然違うことを始めてる。プリント基板作るぞー、とか言ってる。11月まで、って期限を設定されて焦ってるところ。笑

平井: でも目標あったほうがいいよね。なんにもなかったら2年かけてやりそうじゃん。M2の卒業までに。楽しいんじゃない?

谷田: 楽しいことは楽しいんだけど・・・あと、規格書読むのにいろんな人が付き合ってくれるのは幸せだと思う。

平井: 輪読みたいなことやってるの?

谷田: うん。

平井: 僕も読まなきゃいけない本がある。

澤崎: 読まなきゃいけない、ってのはどう判断するの?

平井: その分野にはこの本、って感じのがある。読まなきゃいけない、と思う本がある。

平井: プレッシャーがかかるという話だと、なんか演習のTAをやっていると、それの資料を作らなくちゃいけなくて。去年のが気に入らなかったから自分で作り直すっていうのをやっていると、なんかこの分野に関しては自分の言葉でいえるようになるからありがたい。

新井: うん。人にもの教えるのは勉強になる。

入江: 学部と修士で変わったところは?

谷田: 学部と修士じゃなにもかわんない。特に4年生の後半からはまったく。

平井: 研究室に入る時期にだいぶ変わるね。

谷田: うん、そのときに生活がごろっとかわって、そのあとはずっと一緒。

新井: なんで情報科学科に入った?

谷田: 高校生の時にWebでISerのアンテナを見つけた。

新井: おー。で、高校時代から憧れてた情報科学科はどうなの?

谷田: そのまんま。こんなもんかな、って感じ。

入江: 高校時代から憧れてた人には空気みたいなもんじゃん?当り前のことが当たり前のように。

谷田: ほんとにみんな地下にこもってるんだー、って感じ。高校生の時から1限がないことを知ってた(笑)でも、7号館が9時にならないと開かないのはどうかと思う。工学部の友達に言ったら「ありえない!」って言われた。1限の時外部の人はどうやって建物に入るの?って聞かれたから「1限なんてものは存在しない」、って答えた。笑

新井: 授業だけ見たら少なくて楽だよね。課題を早く終わらせればそれだけ自分の時間、みたいな。

澤崎: 課題かなり多いけど。笑

平井: 3年生の時から裁量労働制だ。

谷田: プログラミング能力に特化した人は割と楽かも。

澤崎: 理論っぽい課題はプログラミング得意でも結構苦労するよ。

平井: 大学院入って思ったのは、時々よそからお客さんがきて、時々僕も横から覗いたり、ちょっとかまってもらったり、って機会がある。

新井: 最初C言語を知らなくて凄く苦労した。ガイダンスで「すぐ追いつきます」、っていわれたけど、結構大変。

谷田: でも、最初から異様に知識持ってる人に追い付くのは結構すぐじゃない?情報科学科の特徴かなぁ?

新井: 何も知らないで入ってきても学ぶことが多い分凄くいい場所ではある。

平井: やってみないとわかんないことがあるから、情報科学科に来てみないとわかんない面はある。数学なんかだと一人でも結構できる。

平井: 友達をみてると、数学科は進学する前のスタートダッシュがちゃんと効いてくる。情報科学科みたいにすぐに追い付かれちゃったり、っていうことはない。

入江: 数学って学び方が確立されてるけど、情報って体系だった知識が身につかないのかな。大学に入ったときに得意だと思ってたけど、研究は全然違うことやってる。

谷田: 数学は高校時代にいい先生に1回でも出会ってるか?とかが結構響くよね。

平井: 友達で、親が数学の研究者で、小さい時から家庭教師について、ってやってるのがいるけど、凄くなってる。

澤崎: 話が戻るけど、線形論理が好きっていうのは最初っから?

平井: いや、見ていて気に入った。

澤崎: 他の人は何が好き?

新井: DNA

谷田: DNAをどうするのが好き?

新井: DNAの構造を考えるというか設計をするというか。配列を設計するというかいじったりするというか。

谷田: 配列をいじったりするのが楽しい?最終的には動くものを作りたい?

新井: なんか分子マシンっていう状態遷移をするマシンをDNAをつかって作れるんですよ。そういうのが楽しい。DNAコンピューティングをしたい。

澤崎:できそう?

新井: 実際につくってみて、みたいな。今なんかいきあたりばったりなんだ。実験とかも。芸術的な感じになっちゃってて。そこをもっと汎用性を持たせたい。

平井: 夢はいきあたりばったりでないDNAコンピューティング?

新井: ちゃんとこういうプログラムを動かしたいと思ったらそういうものを作れるようなDNAコンピューティング。

谷田: それには夢をかんじる?

新井: 最近頭打ちになってるような感じだけど頑張りたい。

澤崎: 僕は下のほうのレイヤーが好き。

谷田: そこに惹かれた理由は?

澤崎: なんかOSだけに任せるのはあまり好きじゃない。

平井: OSだけに任せるのはなんで好きじゃない?

澤崎: もうちょっと下のレイヤーにはさんで新しいことができたらいいな、と。まだ論文読みあさってる段階だけど。

新井: 結局仮想化するっていうのは抽象能力だよね。そういうの前から好きだった?

澤崎: 仮想化が好きっていうのは、世の中Windowsだけじゃないぞ、みたいな、そんな気分。

新井: OSのうまく抽象化って、すごいよね。同じじゃないのをこれとこれは一緒だよ!みたいな。

平井: 全部ファイルだ、みたいな。笑

新井: そういわれるととりあえず認めてもいいかな、みたいな。やっぱりあれ詐欺だよね。(笑)Standard I/Oとファイルっていわれても・・・谷田君は何が好き?

谷田: コンピュータの使い方よりもコンピュータそのものが好き。自分はコンピュータ作るから好きな用途に使ってください、って感じ。

平井: いいな、そういうの。なんかロジックが好きなだけでロジックの使い方には興味がないって言っても居心地が悪いからねぇ。偏屈な感じになる。

澤崎: そういう人のほうが多くない?

平井: いるね、こういう条件を満たすロジックが3種類しかないことを証明しました、みたいな。

一同: 笑

入江: 僕は谷田君の逆。科学少年って生き物がふるまってるさまにワンダーを覚えたり物理の素粒子にワンダーを覚えたりするわけじゃん?そのワンダーの興味の対象が僕が3年生の時につくば万博があって、情報技術によって開かれる未来、みたいなのがワンダーだった。ロボットがようやく歩きだした、とか。それで、高校時代に見えたのが、今はコンピュータの速度がそのボトルネックだと。ワンダーを見るために自分がコンピュータを強くしないといけない、と思った。

谷田: 平井君の場合、論理とかってわりと上のほうの世界な気がするじゃない?並列とか論理回路とかでてきたけど、それは上から下までやった強み?

平井: うん、そうだね。数学や哲学から入った人はハードウェアの話なんて最初から読む気もしない。僕は周りにそういう人がいるわけで、なんか見てもいいかな、と。で、見てみるとやっぱりなんか繋がりがありそうだったりする。数学とか論理やってる人って時間の概念がなくて。どんなに時間がかかろうと答えが1つに決まれば計算可能だから。

谷田: なるほど。いろいろ聞かせてくれてありがとう。