基板パート

xilinx.gif プロセッサ実験をするにあたって、CPUやコンパイラだけではコンピュータは動いてくれなくて、それらに加えてCPUを載せるためのボード、メモリ、通信部分が必要となります。それを製作するのが基板係の役目です。役目は結構地味で楽なのですが、この作業がいい加減だと後で大変なことになるのでやはり大切な作業です。

基板は実際のコンピュータのようにプリントされた基板を使うのではなく(作っているうちに配線を変えるということが、しばしばあるので配線済みのプリント基板を使うとなるとかなり大変になる)穴がたくさんあいた基板にラッピングして基板を作っていきます。

position-small.gif

基板を最初に作るころは、まだどういったプロセッサになるかということが ぼんやりとしか決まっていないので、まず大雑把な配線、配置だけ決めておきます。この中ではグラウンド配線の位置が特に重要で、これを全体にまんべんなく、メッシュ状に敷くことによって安定した基板をつくることができます。

xilinx-socket.gif 後はCPUとの連動が重要なので、CPUの解説書をじっくり読んで、CPUピンの使用について考えておきます(使ってはいけないピンとかグラウンド用のピンもあるのでそれらを避ける。)。
また、CPUに流し込むデータのための入出力部分も作っておきます。

※CPUを工場で焼いてもらう、ということをやっていたのでは、この短い半年の間に実験が終るはずがない、ということで、書換え可能なCPUを使っています。そこで、ワークステーションから、私達が使っている書換え可能なCPUにCPUの設計図を送ってやらないといけません。そのための入出力部分を作る必要があります。入出力部分のためのCPUのピンはきまっているので、そこと入出力ピンとをつないでやるだけでいいのですから、あまり難しいことはありません。

diode.gif
この時点でとりあえずCADソフトからCPUへデータを流し込むことができるようになり、ピンも連動しているので、ピンと発光ダイオードをつなげることによって、非常に原始的なのですが、ネオンランプのように発光ダイオードをちかちかと光らせることができるようになります。
また、細かいピンの使用方法はCAD班の要請でころころ変わるので細かい部分まではまだ決めずにおいておきます。

次は通信部分です。レイトレのためのプログラム、データを別のコンピュータからもらわないと実際に動かすことができないため、他のコンピュータとの通信が必要となります。通信には規格があって、一から全てを作るとなるとかなり大変なのですが、世の中にはそういう通信のためのICがあって、それを使うとほぼ自動的に通信をやってくれるので、この実験ではそんなには苦労しません。このころ同時に水晶を載せます。

それが終ると、そろそろメモリをのせるようになります。メモリのアクセスタイミングは全体のパフォーマンスに大きく影響するので、ぎりぎりのタイミングがとれるようになるまで細かく調整します。(細か過ぎてアクセス不良がおきると困るので、メモリの性能表をみて問題のない範囲のタイミングをとります。)

これで基板係の仕事はほぼ終りなのですが、後はだいたいCPUデバッグの手伝いをしたり、コンパイラのデバッグの手伝いをしたりします。
班によってはRAMリーダーを作ったり、手押しクロックをつくったり、バグの発生箇所をみつけたりします。
また、より安定した基板を目指して、基板の改良に勤しんだりします

finished-kiban.gif
こうして基板が完成します。


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Last updated on 7 May, 1999