今井研究室は、1996年4月からは担当教官と助手1名、大学院生10名(博士3 (内1名特別研究学生)、修士7)となります。研究室設立当時から力を入れてき た海外交流についても、1995年度はのべ21名の訪問研究者と交流しました。原 稿を書いている現在も、研究室の学生ら3名が国際会議発表のため海外渡航中 で、今井自身、明日から海外出張です。

研究室での研究テーマをひとことでいえば、

情報科学の基礎理論、特にアル ゴリズム論

ということになります。ただ、単なる理論にとどまらず、その応用 にも重点をおいています。この分野は、離散数学に代表される情報数学や他の 数学的手法を用いて、アルゴリズムを設計し、問題の解析をする分野です。ま た、設計したアルゴリズムを実際にプログラムし、その挙動を明らかにするこ とも含まれます。具体的には、幾何図形の問題をアルゴリズムの観点から統一 的に研究する計算幾何学、グラフ・ネットワーク・マトロイドなどに関連する 組合せ最適化・組合せ論、離散・連続最適化、メタヒューリスティックス、な どです。また、関連して論理関数を離散構造の基本的道具としてとらえ、VLSI CADにも通じる研究成果を上げています。しかし、これらのことに限るわけで はなく、何にでも興味をもって取り組んでいくつもりです。助手の人は自己反 映計算、部分評価といったプログラム言語の基礎を中心に研究しており、また それ以外にも研究室ではゲノム情報やナビゲーションシステムでの経路誘導支 援システムの開発、地理情報の標準化など幅広い分野に取り組んでいます。

研究室のセミナーでは、各自の研究発表の他に、アルゴリズム入門書・計算 幾何・組合せ最適化に関する文献輪読もされています。1996年4月からは、組 合せ構造に関する文献として、 G.Ziegler の Lectures on Polytopes を読ん でいます。

研究者として研究室のメンバーに期待することは、将来は単名の学術論文が かけるようになることです。また、それと相反するように思われるかもしれま せんが、多くの人と共著の論文が書けることです。ここでの多くの人というの は、研究室内や学科内にとどまらず、世界レベルでの共同研究を意味します。 本年度も学術誌でそのような論文が発表される予定で、今後もこのような方向 で取り組んでいきたいと思います。
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Last updated on Thursday, 3 1997