情報科学科の先輩に聞く!

第2回 技術をビジネスに

世界にひとつだけ解析用のデータベースがあるとしたら、それは自分たちのプラットフォームでありたい

――太田さんが在学中に創業に参加されたPFIは、僕らにとっても輝いている会社なんです。順調に伸びている会社から独立して、新しい会社を興したのはなぜでしょうか?

太田 僕は6番目くらいにPFIに参加しました。最初に創業した人たちは、情報科学科の3つぐらい上の先輩たちです。会社をつくる方法は2つあって、ひとつは自分の資本で会社をつくって、そのまま誰にもお金を借りず、株式も100%自分で持っている方法。もうひとつは、株式の一部を譲って、その代わりに投資家にお金を出してもらう方法です。後者はある種、将来を買ってもらって会社をどんどん伸ばすというやり方ですね。

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PFIが独自資本で始めたいきさつはすでに語られているとおりです。会社はその後順調に伸びて、その分野の信頼を得ています。でも僕は、線形に伸びるというよりは爆発的に伸びるような会社をつくってみたかった。
 直接の契機は、PFIで海外との仕事で知り合った人と「アメリカで会社つくらない?」という話になったこと。2011年のことです。「いやぁ、できたらいいですね」と言っていたら、本当にできちゃった。人生どうなるかわかりません(笑)。

――それはどんな会社なんですか?

太田 Hadoopって知ってるかな? 大量のデータを多数のコンピュータで分散処理するオープンソースのソフトウェアがあるんです。もともとは、世界中のWebから検索に使うインデックスデータをつくるために開発されましたが、いまはもっといろいろなデータの処理に使われています。僕らは、使いやすいHadoopのクラウドプラットフォームを開発して、世界中にあふれている大量のデータをどんどん送ってもらい、並列処理によって短時間で集計・分析し、結果を返す、そういうサービスをしています。
 大規模なWebサイトやオンラインゲームのログ、コンビニで何か買ったときの記録、センサーが出し続けるデータ。それから携帯電話も、実は近くの基地局と通信してログを出しています。そういう膨大なデータが相手です。これまでできなかったような大量のデータ処理が可能になれば、新しいサービスや運用の効率化につなげることができます。