情報科学科の先輩に聞く!

情報科学科OB座談会「情報のグローバリゼーション」世界が舞台のスゴイ先輩たちが語る“モノ作り”の世界

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第1回 僕らの情報科学

アカデミアか企業か
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――鎌田さんは起業していましたけれど、清水さんや飯沢さんが大学に残らないで産業界に入ったのはなぜだったのですか?

清水 僕はハードウェアに興味を持っていたので、企業に行くことにしました。そもそものきっかけは、『超マシン誕生―コンピュータ野郎たちの540日』(トレイシー・キダー著)という本なんです。

32ビットミニコンを作る話。僕も「コンピュータを作ってみたい」と思ったし、これからコンピュータはプロセッサチップの世界になるだろうから、「1回はチップを作りたい」と思ったんですね。ちょうど三菱でTRONのチップを作る計画があって、「いまならゼロからプロセッサを作れるよ」と誘われて入社したんです。入ったらほんとにゼロからのスタートでびっくり、だっんですけど(笑)。

飯沢 僕は先ほど話したように、アルバイトに夢中になってしまいました。プログラムを書くのがとにかく好きだったんです。まだSQL(データベース言語)もなくて、操作言語を文法から考えて設計してやっていました。言語処理系の世界にどっぷりはまってそのまま会社に居着いてしまった、というわけなんです。

清水 言語処理系は研究対象になりにくかった、というのもあったかな?

飯沢 そうね……あの頃すでに研究対象にはなりにくかったかも。

鎌田 アカデミアではやりたいことを実現するのに時間がかかりそうだとも、僕は思いました。自分の会社なら早いだろうと考えたことも、起業の理由なんです。だけど、実際にモノを作って普及させるのは、研究以上に時間がかかることでしたね。

清水 そうなんですよね。

飯沢 僕もそう思います。

鎌田 いまはモノを作って使ってもらう醍醐味やおもしろさも実感していますが、ここにくるまでがなかなか大変でした。